スイスを旅しているときのことです。ホテルのロビーで隣り合わせに座ったアメリカ人に声をかけられました。どのくらい滞在するのか、どこに行ったか、どこがよかったかなどたわいもない話に会話を弾ませ、楽しいときを過ごしました。
10分ほど話していたと思います。彼は別れ際に「どこの国の人」かと私に訊いてきました。何の気なしに「日本から」と答えました。すると彼は驚いて「本当に?」って訊くんです。どうせ中国人か韓国人だと思ったんだろうと思い、「日本人に見えない?」と訊くと、「いや、そうじゃなくて、ネイティブだと思ったんだ」と言われたのです。
では、私はどうやってこの発音を手に入れたのでしょう。日本語は「平たい」とか「イントネーションがない」とよく言います。しかし、どうすれば「平たくない」「イントネーションのある」発音ができるかを教えてくれる人は誰もいませんでした。そこで今回はあなたにもできる簡単な方法を特別に公開しましょう。
あなたの発音の鍵は「syllable(セラブル)」にあります。
今すぐ本棚から辞書を引っ張り出してください。目次や付録以外の単語の説明がある部分を開いてください。適当に真ん中辺りを開けばいいと思います。
開きました?そうすると単語、特に長い単語を見ると単語の間に「・」がありません?そう、この小さな「・」が「セラブル」なんです。ただ無駄に「ちょん」してるだけじゃないんですよ。非常に重要です。
さあ次に「interesting(おもしろい)」を引いてください。「in・ter・est・ing」と3つのセラブルが入っています。このちょんごとに区切って発音してください。つまり「イン・タァ・エストゥ・イング」。もう一回。今度は3つの区切りを狭めて発音してください。うまくできましたか?簡単でしょ。これだけマスターすればいいんです。
参考までに日本人はこれを「イ・ン・タ・レ・ス・ティ・ン・グ」と区切ってしまうから日本人的発音になってしまうのです。こんなことやってたんじゃいつまでたってもあなたはネイティブに近づけないですよね。
あなたもこの「セラブル」をマスターできれば「あなた、ネイティブだよねぇ!?」と訊かれる日もそう遠くありません。今すぐ「区切る場所」を変えましょう!!
知ってて得するちょこっと話:日本人は「L」と「R」の発音も苦手ですよね。これもすごく簡単なんですよ。その秘密は「舌」の形ではなく「口」の形に隠されているんです。「舌を丸めろ」だとか「舌を上歯の裏につけろ」など、ほんとご苦労様です。